Sunday 21 April 2013

HARA MUSE

先週訪ねた原美術館。
長らく知っていながら、なかなか行く機会が掴めず…な場所でしたが、とても良い風の通る場所でした。本当に風の音、小鳥のさえずりが聴こえてくるような静かな佇まい。美術館周辺もその優しい空気が伝わっているのか、"都会"の雰囲気とは一線を画す、路地裏の面白さがありました。
館内に入ると、白で統一された壁、大きな窓。美術館ではあるけれど、もともと個人邸なだけに、どこかの別荘にお邪魔したかのような感覚。歩いて観て行く感覚が体にものすごくしっくりきていた気がする。


アートは、大きな美術館やギャラリーでみることも面白いけれど、こんな風に誰かの生活に馴染んでいるかのような、個人的に収集したものを観ているような、そんなアットホームさも観る方としてはいいな〜と思った。きっとアートやデザインもそういうものなんじゃないか?なんて自分の中に定義もつくったりして。
こんな風に外の芝生で寝転ぶこともできるし。(してよかったのかはわからないけれど!笑) どんなベッドより気持ちいいのです。

芝生で羽を伸ばす日。
ぜひ、寝転ぶだけでも♪

Monday 8 April 2013

after pink...


嵐の後の空や樹々たちの色は、本当にダイナミック。
一段と濃さが増しているように見えるのは気のせいだろうか。少し風が弱まってきた日曜日の午後は、揺れる木の葉も気持ち良さそうで、ゆさゆさと聞こえてくる音もなんだか心地よかった。

いつぶりだろうか。砧公園。中学生の頃によく行っていたグラウンドではなく、今回は公園内の世田谷美術館へ。お目当ての『Edward Steichen in High Fashion』が7日までと聞きつけ、向かったのでした。陰と陽が印象的なポートレートが多数展示されていたこの写真展は、今日のこの日差しにはぴったりで、光があるから陰があるんだよな〜と写真を観ながら思ってしまいました。

さて、気付けば桜の季節もここ東京では見頃も過ぎて、次の色へと変わってきているところ。はて、桜のピークはやっぱり花が咲く頃なのだろうか?そんな疑問がふと頭をよぎったのですが、樹々にとっても花は大事なんでしょうね、きっと。






Tuesday 2 April 2013

東京、芝居小屋。

今日は止む気配すら感じさせない、雨続きの1日でしたね。こんなに降ってくると、どこからこんなに水が湧いて出て来るのかと不思議に感じてしまうのですが…。

そんな雨模様な4月2日。
新歌舞伎座がオープンし、こけら落とし公演が始まりました。数日前にオープン直前の歌舞伎座を見て来ましたが、うん、新時代!という感じ。地下鉄から直接歌舞伎座へと向かうことが出来、雰囲気も和やかでありつつも賑やかで、しばらくは歌舞伎ブームが続きそうな予感。昨年、今年始めと新歌舞伎座を前に本当に驚き悲しい出来事でしたが、なんでも勘三郎さんのお孫さんも初舞台を踏んだそうでしっかりと世代交代が進んでいるようです。新しい風の吹く、清々しい小屋になっていきそうな気がします。

そういえば、ちょっと前にサントリー美術館にて展示されていた『江戸の芝居小屋展』を見て来ました。何百年と続く歌舞伎の伝統。『役者』と『観客』、そして『劇場』という観点から歌舞伎の歴史を見ることができました。当初は社寺の境内で行なわれていたものが、次第に舞台へと変わり、最終的に現代の芝居小屋となっていったわけですが、もちろんそこには見る側であるお客さんがいてのこと。普段とは異なる世界を楽しむことができる芝居小屋。その空間で楽しんでいる様子が描かれた絵からは、なんだか騒がしい色んな声が聞こえてきそうでした。今でも『よっ中村座!』とかね、掛け声をかけたりってことがあるかと思うんですが、それ以上に話し声やら罵声やらが飛び交っていそうな雰囲気です。笑 でもきっとそれも面白かったろうな、なんて。

映画と違って、舞台は生もの。
お客さんに呼応するような、粋で意気のいい踊りが銀座で舞ってくれることを切に願って。



theatre:


先週はシアターコクーンに。

最初から最後まで物語に見入ってしまった…というのはBunkamuraで行なわれていた『八犬伝』。(こちらはすでに東京公演終わってしまい、これから大阪公演だそうですよ)タイトルからもわかるように有名な滝沢馬琴の"南総里見八犬伝"をモチーフに。なので半分日本の文学を勉強しに行くような、ある意味覚悟を決めながら見に行ったのですが、かなり咀嚼?されていた部分もあり、存分に惹き付けられてしまいました!
主演の阿部サダヲさんはもちろん、彼が話せば笑いが溢れる(←これってなぜなのだろう?)独特の空気感。初めて生サダヲさん見ましたが、凄い勢いですね。笑 どこから台詞でどこからがアドリブなのだろう…。けれど、それにも劣らない個性的なキャラクターの犬士陣、和太鼓のビート。息もつけないような疾走感でした。ほぼ最後方での鑑賞でも十分に感じられた舞台の迫力だったので、一階席前方ならきっと夢見心地なのだろうなぁ。羨ましい限り!!

ストーリーはやはり江戸時代の文芸小説ということもあって、難しくなってくる箇所がありつつも、そこは現代舞台。こちらが離れそうになってくると、笑わせてくれるコトバが入ったり、時代錯誤なワードが飛び出したり!など、歌舞伎もそうですが、"今"を取り入れる巧みさは舞台ものが一番だな〜と感じます。
個人的に、女形で出てきた中村倫也クンの演技が妖艶で、役どころとしても重要なkeyを担っている場所でもあるので必見です。以前、ロッキーホラーショーでも拝見したのですが、真っすぐ向かってくる美声に掴まれます!(このときに友人を通して楽屋まで行かせてもらい、役者のもつエナジーを直接身をもって感じました。)

今年は、舞台多めの年になりそうです。
このあともいくつか注目している舞台ありなので、チケット取り遅れないようにしなくては!